持病があってもインプラントは可能?

  • 高血圧、糖尿病、骨粗鬆症、免疫疾患(シェーグレン症候群、血小板減少症…) などの持病があるとインプラント手術のリスクは高まります。
  • 成功率は低下します。
  • 喫煙者は、手術前後の2週間の禁煙が必要です。

病気や持病があってもインプラントは可能?

高血圧

高血圧

高血圧患者のインプラント手術は高リスク

正常値血圧は収縮期100~140、拡張期60~90ですが、これを遥かに超えた高血圧ではインプラント手術のリスクが高まります。

副作用と対策

  • 術後止血しにくい。
  • 心臓に負担が大きい。 → 手術中止になることも。
  • 他の病気を併発している可能性がある。

通常のバイタルサイン (体温・脈拍・血圧)に異常がある場合には内科を受診し、投薬等で血圧のコントロールが必要です。血圧が正常になればインプラント手術は可能になります。

糖尿病

糖尿病

糖尿病患者のインプラント手術は高リスク

正常血糖値:空腹時110mg未満、負荷後120分:140mg未満、正常HbA1c:4.6~6.2%。

糖尿病はメタボリックシンドロームと深い関係があります。

副作用と対策

糖尿病はインプラント治療を難しくする要因があります。高血糖だとインプラント手術後の治癒が遅いため、インプラント手術はおすすめできません。また、高血糖状態では免疫系細胞の活動が低下するので、歯周病の発症リスクが高くなりンプラント周囲炎になる可能性が高くなります。

逆に言うと血糖値が安定すればインプラント治療ができるため、かかりつけ医と歯科医師が連携し、運動療法、薬などで血糖血をコントロールすれば、リスクはかなり抑えられます。


骨粗鬆症

喫煙

骨粗鬆症患者のインプラント手術は高リスク

骨粗鬆症が原因で脚の付け根の骨を骨折した患者の5年生存率は49%と決して侮れない病気です。

副作用と対策

  • インプラントと骨とが結合する期間が通常の2倍(約6ッ月~1年)を要する。
  • ビスフォスフォネート製剤を使用している場合、インプラント周囲の骨新生障害。
  • ビスフォスフォネート製剤を使用している場合の顎骨壊死のリスクが高まる。

骨粗しょう症の薬でビスフォスフォネート製剤を使用している患者様は、3ヶ月以上の薬の服用を休止出来る場合は、インプラント手術を行うことが出来る場合もあります。デノスマブなど他の骨吸収抑制剤でも顎骨壊死を引き起こす薬剤もあるので、かかりつけ医との連携を行い、手術の可否を判断します。

喫煙

喫煙

喫煙者のインプラント手術は高リスク

タバコ20本/1日以上は要注意。実際にはタバコを1日1本吸うだけであっても体に悪影響があることが分かっています。

副作用と対策

  • インプラント後の創傷治癒の遅延。
  • インプラント周囲の骨新生障害。
  • 易感染性を引き起こす。

禁煙を少なくともインプラント手術の術前・術後は2週間づつ必ず行う必要があります。

その他リスクが高い病気

  • 免疫疾患(シェーグレン症候群、血小板減少症…)
  • 血液疾患 ・内分泌疾患
  • 肝臓、腎臓疾患
  • アレルギー疾患 ・悪性腫瘍
  • 年齢 (低年齢は×)

ふかさわ歯科クリニック篠崎では、このように患者様に出来るだけリスクの少ないインプラント治療をご提供するため、日本口腔インプラント学会指導医が治療を担当し、オペ環境や設備、術後のアフターケアやメンテナンス等にも力を入れております。江戸川区篠崎で病気や持病のある方がインプラント治療をご検討の場合には、ぜひ当院までお気軽にご相談下さい。

【動画】奥歯を抜歯したまま放置すると?

筆者・院長

篠崎ふかさわ歯科クリニック院長

深沢 一


Hajime FULASAWA

  • 登山
  • ヨガ

メッセージ

日々進化する歯科医療に対応するため、毎月必ず各種セミナーへの受講を心がけております。

私達は、日々刻々と進歩する医学を、より良い形で患者様に御提供したいと考え、「各種 歯科学会」に所属すると共に、定期的に「院内勉強会」を行う等、常に現状に甘んずる事のないよう精進致しております。 又、医療で一番大切な事は、”心のある診療”と考え、スタッフと共に「患者様の立場に立った診療」を、心がけております。

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