親知らず抜歯中の痛み

  • 親知らずの抜歯中の痛みは、下の親知らずでは麻酔が掛かりにくいため痛みが出やすい傾向にあります。
  • 上の親知らずは抜歯手術中に痛みが出ることは殆どありません。

下の親知らずを抜歯する時の痛み

歯科麻酔の痛み

局所麻酔(浸潤麻酔)の痛み

局所麻酔(浸潤麻酔)の痛み

浸潤麻酔の前に表面麻酔や針の無い麻酔器・シリジェットを行うことで、浸潤麻酔の痛みを軽減します。

下顎孔伝達麻酔の痛み

下顎孔伝達麻酔の効果は高いのですが、下の親知らずを抜歯する時に伝達麻酔を使うことは一般的に行いません。抜歯の最中に下顎神経を損傷する恐れがあるからです。

ただし、浸潤麻酔が効きにくく親知らずと下顎神経との距離が十分あれば使うこともあります。

伝達麻酔をする時の痛みはほとんどありません。

抜歯中の痛み

麻酔が効かないため起こる痛み

麻酔が効かないため起こる痛み

下顎の親知らず周辺の骨は硬く浸潤麻酔が効きにくいため、抜歯中に痛みを訴える患者さんもいます。そんな時は浸潤麻酔を追加します。

多くのケースではこれで大丈夫ですが、それでも効かない場合には、伝達麻酔を行うことがあります。ただし下顎神経との距離が十分ある場合です。

このような事情があるため下の親知らずの抜歯中、痛かったと訴える患者さんが、決して少なくないというのも事実です。

下の奥歯に麻酔がかかりにくい理由は下記を参照してください。

抜歯後の痛み

抜歯後の痛み

ドライソケット

下顎の親知らずを抜いた後に起こる頑固な痛みは、ドライソケットが出来る場合です。ドライソケットが出来なければ、概ね痛みのピークは抜歯後2~3日で、徐々に痛みは軽減していきます。

上の親知らずを抜歯する時の痛み

上の親知らずは浸潤麻酔が効きやすい

上の親知らず周辺の骨はスポンジの様な柔らかい骨なので浸潤麻酔液が浸透しやすく、手術中の痛みはほとんど起こりません。

抜歯時間も短く、術後の痛みもほとんどありません。

したがって上の親知らずを抜歯したほとんどの患者さんが痛くなかったねと安心して帰宅されます。

手術中及び術後の痛みを最小限にする方法

抜歯前後のストレスや疲れに注意

抜歯前のストレスや疲れ、寝不足など、体調不良に繋がるようなことがあると、傷口から入った細菌感染のリスクが高まります。細菌感染を起こすと血餅が溶けてドライソケットが出来るなど、術後の痛みの原因となります。

抜歯前には体調を整えて抜歯に臨んでください。抜歯後も過密なスケジュールは入れない方が無難です。

抜歯後の消毒

抜歯した翌日に消毒に来院してください。感染の有無や痛みなどのチェックも同時に行います。

抜歯後の歯磨き

抜歯後のうがいや歯磨きを適切に行うことで術後の細菌感染を可能な限り防ぐことが出来、痛みも起こりにくく治りも早いです。

手術中及び術後の痛みを最小限にする方法
手術中及び術後の痛みを最小限にする方法

親知らずを左右同時抜歯は可能か?

親知らずの日帰り抜歯手術

歯医者で行う日帰り抜歯の場合には、左右同時に抜くことは殆どありません。両方同時に抜いた場合、抜歯後の痛みや腫れなどが左右で起こり食事をすることが上手く出来ません。

また、一本で1時間以上かかる手術を左右同時に行うとなると口を開けることさえ困難になるからです。

親知らずを入院して抜歯手術

大学病院などで入院して抜歯する場合は、上下左右の親知らず四本を同時に抜歯することがあります。もちろん、術後に腫れたり痛みが起こったりすることはありますが、専門家の管理下で数日過ごすので許容範囲と考えられます。

大学病院の口腔外科で抜くか町の歯医者で抜くか?

上の親知らず

上の親知らずが埋まっていたとしても、殆どの場合、町の歯医者で抜歯が可能です。

上の親知らずを抜歯
上の親知らずを抜歯

下の親知らず

横向きに埋まった下の親知らずの場合、歯冠部が骨の中に埋まる量や横向きの角度によって、大学病院の口腔外科か町の歯医者かで別れるところです。

当院で対応している下顎水平埋伏智歯の抜歯は抜歯難易度ランク5くらいまでです。

これより難易度が高いケースでは大学病院を紹介しています。

下の親知らずを抜歯
下の親知らずを抜歯

江戸川区篠崎で親知らずの抜歯についてお悩みの方は、ぜひふかさわ歯科クリニック篠崎までご相談下さい。当院では、事前の検査・診断で出来るだけ手術時間を短縮し、リスクや痛みを抑えた親知らずの抜歯を心がけております。また、親知らずの移植や歯髄バンクなどの有効活用も考慮した適切なアドバイスを行っています。ぜひお気軽にご相談ください。

【動画】親知らずの抜歯 上と下どっちが痛い

筆者・院長

篠崎ふかさわ歯科クリニック院長

深沢 一


Hajime FULASAWA

  • 登山
  • ヨガ

メッセージ

日々進化する歯科医療に対応するため、毎月必ず各種セミナーへの受講を心がけております。

私達は、日々刻々と進歩する医学を、より良い形で患者様に御提供したいと考え、「各種 歯科学会」に所属すると共に、定期的に「院内勉強会」を行う等、常に現状に甘んずる事のないよう精進致しております。 又、医療で一番大切な事は、”心のある診療”と考え、スタッフと共に「患者様の立場に立った診療」を、心がけております。

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