受け口・しゃくれ

  • 受け口・しゃくれの分類には、下顎骨が突出している下顎前突症、上下の前歯の角度が悪い歯槽性の反対咬合、上顎の劣成長が原因の反対咬合などがあります。
  • 歯列矯正にはワイヤー矯正とチンキャップや上顎前方牽引装置の併用などの方法があります。

受け口・しゃくれの治し方

受け口・しゃくれの3タイプ

受け口・しゃくれは、頭の骨を基準にしてタイプⅠ、タイプⅡ、タイプⅢの三つのタイプに分かれます。セファロレントゲン分析によってある程度タイプの診断は可能です。

それぞれのタイプごとに、また、その重症度により治療法が異なります。

小学校高学年から中学生にかけて身長が伸びる時期に下顎の成長が予想以上に起こることがあり、治療法の変更を余儀なくされることもあります。(思春期の成長スパートは女子では15歳、男子では18歳頃まで)

また、年齢(成長の過程にあるかどうか)によっても選択される治療法が異なります。

タイプⅠ-歯槽性の反対咬合

歯槽性の反対咬合
歯槽性の反対咬合

上下顎骨の前後的位置は正常

上顎、下顎共に頭の骨に対して前後的位置が正常であるにもかかわらず反対咬合になっている場合は、上下の前歯の角度に問題があります。

この場合を歯槽性の反対咬合と呼んでいます。治療は比較的簡単で、治療後の後戻りも少なく、大人になっても治療は難しくありません。

治し方

治し方

 リンガルアーチ

リンガルアーチ(舌側弧線装置)は、上顎または下顎の左右の第1第大臼歯に装着されたバンドに太いアーチワイヤーを固定し歯列の内側に沿うように通します。太いアーチに細いワイヤーを溶接し、ワイヤーの弾力を利用して特定の歯を目的の方向へ動かす装置です。

治し方

 プレオルソ(子供のみ)

プレオルソは子供の取り外し式矯正装置で3歳~10歳が適応年齢です。適応症例は出っ歯、受け口、乱杭歯などです。

治し方

 ワイヤー矯正

ワイヤー矯正はブラケットを各歯に接着し、ワイヤーの弾力性やパワーチェーンを使って歯を動かす仕組みです。

タイプⅡ-骨格性の反対咬合(下顎前突症)

骨格性の反対咬合(下顎前突症)
骨格性の反対咬合(下顎前突症)

上顎骨の前後的位置は正常、下顎骨が前突

頭の骨に対して上顎骨は前後的に正常なのに対して、下顎骨が前方に突出している場合を骨格性の反対咬合(下顎前突)と呼びます。

反対咬合で最も難しいタイプです。

治し方

治し方

 チンキャップ

成長の過程(子供の時)でチンキャップを使って下顎骨の成長を抑える。

治し方

 外科手術+ワイヤー矯正

成長しきった後(大人になってから)、下顎骨を外科手術で切断してワイヤー矯正で治す。

step1 術前ワイヤー矯正(1年~2年間)
step2 外科手術 入院(1週間~4週間)
step3 術後ワイヤー矯正 (6ヶ月~1年間)

タイプⅢ-上顎劣成長で反対咬合

歯槽性の反対咬合

上顎骨の前後的位置は正常、下顎骨が前突

下顎の前後的位置は正常であるにもかかわらず、上顎が劣成長のため反対咬合になることがあります。

このタイプは日本人に多く、上顎骨の成長を前方に促す装置を使います。

治し方

治し方

 上顎前方牽引装置(プロトラクター)

上顎骨を前方にゴムで引っ張る装置でフェイシャルマスクとも呼ばれています。

治し方

 ワイヤー矯正

前述

ふかさわ歯科クリニック篠崎では、矯正装置の見た目が気になるという方でも、審美性に配慮した目立たないマウスピース矯正装置をご用意しております。患者さま一人ひとりの口腔内状況を拝見した上でご要望をしっかりと聞き、痛みの少ない無理のない治療計画をご提案いたします。江戸川区篠崎で受け口・しゃくれの矯正治療をご検討の方は、ぜひ当院までお気軽にご相談ください。

【動画】アデノイド顔貌

筆者・院長

篠崎ふかさわ歯科クリニック院長

深沢 一


Hajime FULASAWA

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メッセージ

日々進化する歯科医療に対応するため、毎月必ず各種セミナーへの受講を心がけております。

私達は、日々刻々と進歩する医学を、より良い形で患者様に御提供したいと考え、「各種 歯科学会」に所属すると共に、定期的に「院内勉強会」を行う等、常に現状に甘んずる事のないよう精進致しております。 又、医療で一番大切な事は、”心のある診療”と考え、スタッフと共に「患者様の立場に立った診療」を、心がけております。

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