口臭の原因物質とは

  • お口の中には酸素の好きな好気性菌と酸素が嫌いな嫌気性菌がいます。
  • 口臭の原因は嫌気性菌が作り出すガス・揮発性硫黄化合物(VSC)です。
  • 口臭の主な発生場所は舌の奥の舌苔です。

口腔細菌が作る口臭の原因物質

お口の中には一生懸命歯磨きをしても2種類の沢山の細菌が存在しています。酸素の好きな好気性菌と酸素が嫌いな嫌気性菌です。口臭を発生させるのは嫌気性菌です。

嫌気性菌

嫌気性菌
嫌気性菌

嫌気性菌は、酸素が少なくなるほど活発に活動し「揮発性硫黄化合物」という口臭原因物質を発生させます。

酸素が少ない状態は、唾液の分泌が低下して、お口の中が乾燥した状態で起こりやすくなります。

唾液分泌が低下する疾患にドライマウス(口腔乾燥症)があります。

ドライマウスは様々な原因で起こりますが、代表的なものに神経性のドライマウスや薬剤性のドライマウスがあります。

嫌気性菌が作る揮発性硫黄化合物

口臭は他人にとって迷惑なことと、それ以上に本人が気になるものです。 原因は口の中の嫌気性菌が作り出すガス・揮発性硫黄化合物(VSC)です。

揮発性硫黄化合物の種類

Kinds

 硫化水素

生理的な口臭に最も多く出るものでドブ川の臭い、あるいは卵の腐った臭い。

Kinds

 メチルメルカプタン

歯周病が重度化すると嫌気性菌(ジンジバリス菌など)によりメチルメルカプタンが大量に発生します。ザリガニ臭または腐った野菜(キャベツなど)が発する生臭い臭い。

Kinds

 ジメチルサルファイド

歯周病が進行するとともに量が増していきます。生ゴミの臭い。

揮発性硫黄化合物の発生メカニズム

歯周病菌

歯周病菌

脱落した粘膜上皮細胞、白血球、食べかすなどを餌として口腔内の嫌気性菌の代謝によって揮発性硫黄化合物(VSC)が作られます。

特に、歯周病を引き起こす嫌気性菌の中に非常に高い揮発性硫黄化合物産生能を有するものが多く存在しています。

内臓の病気が重症化しないと起こりません。

Kinds

 アセトン

甘酸っぱい匂いがある時は、糖尿病の可能性があるので、まず内科を受診しましょう。

Kinds

 アンモニア

アンモニア臭は、おしっこの様な臭いで、肝機能障害、腎機能障害がある時に主に発生します。消化器内科や泌尿器科を受診しましょう。

Kinds

 ジメチルアミン・トリメチルアミン

魚の腐ったような生臭い匂いは、腎機能障害の可能性があります。腎臓内科または泌尿器科を受診しましょう。

舌苔

舌苔

舌の奥

舌の表面にある糸状乳頭の間で嫌気性菌が増殖し、舌苔が形成されます。

舌の奥の表面で形成された舌苔から最も多くの揮発性硫黄化合物が出ます。

歯周病による口臭の原因が歯周ポケットから起こっているものと信じられていましたが、近年、主な発生源が舌苔であることが明らかにされました。

この舌苔から発せられる臭いが最も口臭の発生源として有力です。従って、舌磨きの重要性が高まります。

舌磨き

口臭をなくすには舌磨きで舌苔を除去することが最も効果的です。

舌の表面には舌乳頭と呼ばれる微細な組織がびっしりと存在しています。この舌乳頭は非常にデリケートで、歯ブラシでゴシゴシ磨いたりすると簡単に剥げ落ちてしまいます。

ちぎれた舌乳頭の一部は唾液中に浮遊し、唾液は白くにごります。そして、唾液自体が臭いを帯びて来ます。

【注意】舌磨きを強くやりすぎると、舌乳頭までも剥ぎ取ってしまい口臭を悪化させてしまうので、適正な舌磨き用の専用清掃器具を使い、優しく行ってください。

唾液

唾液
唾液

唾液が臭う理由

沢山の舌苔が付くと嫌気性菌が作った揮発性硫黄化合物は直ちに唾液に溶け、口の中が苦くなっていきます。これが唾液が臭くなる理由です。また、舌自体に臭う訴える患者さんもいます。

お口の中が乾燥し、ネバネバしてきたら要注意です。

唾液には口腔内をきれいにする「自浄作用」があります。

唾液の分泌量が低下すると菌が増殖し、唾液も臭くなり口臭を起こしやすい状態となります。

江戸川区篠崎駅前の口臭外来です。口臭の原因は、内臓が原因は10%。90%が細菌が作る揮発性硫黄化合物です。子供の口臭の原因は、アデノイド肥大や鼻炎からの口呼吸、ストレス性ドライマウスなどです。

口臭の種類には自臭症と他臭症、生理的口臭と病的口臭に分類されます。口臭対策には舌苔除去が最も効果的です。口臭治療なら江戸川区篠崎駅南口のふかさわ歯科クリニック篠崎へ。

【動画】なかなか取れない舌苔の完全除去方法

筆者・院長

篠崎ふかさわ歯科クリニック院長

深沢 一


Hajime FULASAWA

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メッセージ

日々進化する歯科医療に対応するため、毎月必ず各種セミナーへの受講を心がけております。

私達は、日々刻々と進歩する医学を、より良い形で患者様に御提供したいと考え、「各種 歯科学会」に所属すると共に、定期的に「院内勉強会」を行う等、常に現状に甘んずる事のないよう精進致しております。 又、医療で一番大切な事は、”心のある診療”と考え、スタッフと共に「患者様の立場に立った診療」を、心がけております。

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